翻訳できない世界の言語


著者

エラ・フランシス・サンダース

 

前田まゆみ

 

出版

創元社

 

オフィシャルサイト

https://onl.tw/xu1rX6V

 


 今回私が紹介するのは「翻訳できない世界の言葉」という本です。この本は2016年にエラ・フランス・サンダースさんによって書かれ、前田まゆみさんによって翻訳されました。サンダースさんはイラストレーターとしても活動されていてこの本に描かれている絵もとてもかわいらしいものばかりです。作中では1語対1語では翻訳できない世界の言葉たちを紹介しています。この本を皆さんに知ってもらうことで、世界の人々と自分が同じことを思っていたという共感をしてみたり、世界の人々が持つ興味深い感性などを知ってもらえればなと思います。

 そこで今回は私のなかで印象的だった言葉を4つ紹介していきたいと思います。

 

    ドイツ「DRACHENFUTTER(ドラッヘンフッター)

この言葉は夫が、悪いふるまいを妻に許してもらうために送るプレゼントという意味です。しかしこの言葉を直訳すると「龍のえさ」という意味なのです。妻を龍に例えているところがなんともユニークですよね。

 

    アラビア語「YA(ヤーア)SBURNEE(ブルニー)

この言葉を直訳すると「あなたが私を葬る」という意味です。ちょっと怖い意味ですよね。しかしこの言葉を現地の人たちは「あなたなしでは生きていけないから、その人の前で死んでしまいたい」という美しく暗い望みを伝えるときに使うそうです。このように現地の人々でしか知られていない意味もこの本を読むことによって知ることができます。

 

    トゥル語「KARELU(カレル)

この言葉には「肌についた、締め付けるものの跡」という意味があります。いつも靴下などを脱いだ時に跡がついているのには気づいていましたがそれに言葉をあてがうという発想が面白いですよね。

 

    日本語「()()(ドク)

この言葉には「買ってきた本をほかのまだ読んでいない本と一緒に読まずに積んでおくこと」という意味があります。私はこの日本語を初めて聞いたとき意味が理解できませんでした。自分の国の言葉でも知らない言葉はたくさんあるんだなと実感もできました。

 

 

今回紹介したのは本で紹介されているうちのほんの一部です。私はこの4つの言葉に心惹かれましたが当然皆さん一人一人印象に残る言葉は違うはずです。この本を読んでぜひ自分のお気に入りの世界の言葉を見つけてみてください!