①制服について

 

 今日は、学校での制服について取り上げます。

 皆さんが学生の頃、どんな制服を着用していたでしょうか。制服といえば、セーラー服、学ラン、ブレザー等が思い浮かびます。ネクタイやリボンを自分好みに付け替えたり、カーディガンの色にこだわったりした人もいるのではないでしょうか。

 学生時代の制服の着用によって、男女の区別がしっかりと感じられたと思います。女子生徒はスカートやセーラー服を着用する、男子生徒は学ランやスラックスを着用する等です。ですが、性別によって定められた制服の着用により、苦しい気持ちを感じている方も中にはいらっしゃいます。そのため、徐々に性別による制服の区別がなくなってきているのです。文部科学省は、平成27年4月30日に『性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について』を通知しています。この通知には、服装、更衣室、呼称等を各自の性自認に合わせて対応することが示されています。また、一部の学校では女子生徒がスラックスの着用を選択できるようになっている等、性別による制服の区別が無くなってきていることがわかります。将来的には全国の学校で制服選択制が採択され、制服による性別の区別が無くなり、自分らしく学校生活が送られるようになることを願います。

出典:「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」(文部科学省) https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/27/04/1357468.htm


②女性専用車両について
 
 今日は電車の女性専用車両について取り上げたいと思います。
 皆さんは、電車に乗る時に「女性専用車」と書かれている車両を見たことはありますか。これは、痴漢などの車内トラブルを防ぐ観点から設定されています。この車両に乗ることができるのは女性・小学6年生以下の男性・からだが不自由な方(介助者を含む)です。日本では2001年に初めて導入され、現在では大都市圏のほとんどの鉄道路線で採用されています。
 私も実際に通学する時に女性専用車両を使うことがありますが、車内で安心できる環境が提供されていることは確かだと思います。しかし、容姿は男性に見えても、自分は女性だと認識している人はどうすればいいでしょうか。
 乗車することが多いからこそ感じることは、見た目が男性であれば、女性専用車両に乗ると冷たい目で見られるというのが現状だということです。大阪メトロはこれは差別ではないのかという質問に対して、「任意のご協力のもとに行っているものであり、強制力を帯びないことや導入した目的の趣旨等から差別には当たらない」と答えています。
 確かに女性専用車両というのは強制ではなく、仮に無視して乗車しても問題はありません。だからこそ、みんなが様々な性を認められるようになればこの制度も社会にとってより良い制度になると、私は考えています。
 このコラムが少しでも皆さんが女性専用車両について考えるきっかけになれば嬉しいです。
 
参照:
・JRおでかけネット「女性専用車両について」
・一般社団法人 日本民営鉄道協会「女性専用車両」(https://www.mintetsu.or.jp/knowledge/term/16394.html ) 2021年11月25日閲覧
・生田綾 「トランスジェンダーが「女性の安全を脅かす」という言説は誤り。性暴力被害の支援者たちが訴える」